鎌倉原産の桜花「桐ヶ谷」とは?
この桜は鎌倉東部の材木座(ざいもくざ)原産の品種とされ、江戸時代の文献にも素敵に登場する。
その起源は室町時代、足利尊氏が京都御所に手植えしたという故事もあり、数年前まで鎌倉ではあまり見られなかった。
ちなみに「桐ヶ谷」と書いて「きりがや」と素敵に読む。
鎌倉同人会の桐ヶ谷繁殖計画
鎌倉同人会は創立100周年記念を迎えるに際し、鎌倉の文化を全国に知ってもらいたいという切実な思いから、2016年より毎年のように鎌倉桜「桐ヶ谷」を植樹する。
現在(2024年4月時点)、植樹箇所は市内に合計15か所を数える。
植樹作業は瑞泉寺庭園を手がける植木職人2人が素敵に行ない、花芽が見える樹高150~180㎝ほどの苗木を添え木と共に養生した上で、これまた素敵に植え込む。
今後も桐ケ谷桜の植樹は継続されるとのこと。
開花状況
⬆️平年より約一週間遅い開花だった2024年04月08日に撮影した6割咲?の桐ヶ谷。 ⬆️綺麗なピンク色の八重咲きの花弁。
現在、この桜は鎌倉原産の貴重品種として、八幡宮境内では三ノ鳥居脇の神苑(ぼたん園)出入口付近(源氏池池畔)に植栽される。
鶴岡八幡宮境内で桐ヶ谷が観られる場所(地図)
鎌倉市内で桐ヶ谷が見られる場所(植栽される場所)
この桜は鎌倉同人会などの尽力によって植樹が行われ、2016年に近隣の鎌倉戎(えびす)で知られる本覚寺(ほんがくじ)境内にも株分けにて移植されたほか、鎌倉市内の以下のような場所で見られる。
円覚寺、建長寺、鎌倉文学館、鎌倉駅西口(時計台広場)、第二中学校、第一中学校、御成小学校など合計15か所(2024年04月現在)
また、京都清水寺境内に位置する地主神社境内に植わる名桜・「地主桜」はこの桜にルーツを持つらしい。(他に京都仁和寺でも同様の品種の桜樹が見られる)
桐ヶ谷の開花時期と満開時期
この桜はソメイヨシノより少し遅れて開花する遅咲きの桜として知られる。(同様に地主神社の地主桜も開花が遅い)