江島神社「奉安殿(弁天堂)・銭洗白龍王」の御朱印・拝観料金・拝観時間・弁財天像について
江島神社の宝物を拝見できる奉安殿、そして江の島の中で随一の金運アップのパワースポット、銭洗白龍王についてご紹介します。
奉安殿
読み方
ほうあんでん
別名
江島弁財天(えのしまべんざいてん)、弁天堂
造営年
1970年(昭和45年)
建物の形状
八角堂
ご祭神
- 八臂弁財天(はっぴべんざいてん)
- 妙音弁財天(みょうおんべんざいてん)
江島神社で唯一拝観料金が必要なお堂
江島神社の八角堂である「奉安殿」は、江島神社で唯一、拝観料金が必要な建物です。(江の島岩屋に関しては別途入場料が必要です)
江島神社は基本的に、江の島全体を境内とする神社であり、江の島に入島するために料金も不要で、自由見学が可能です。
但し、奉安殿に関しては、重要な宝物を保管しており、これらを観覧できることに伴い、拝観料金と拝観時間が設定されています。
重要な宝物とは、例えば神奈川県の重要文化財に指定されている「八臂弁財天」など。下に詳しくご紹介します。
奉安殿の拝観時間・拝観料金
拝観時間 8時30分~16時30分
拝観料 大人:200円 中高生:100円 小学生:50円 小学生未満:無料 (25名~団体割引)
奉安殿の場所はどこ?
奉安殿は、江島神社辺津宮の左側に、並ぶように建っています。
辺津宮の左手に、拝観料をお納めする場所があり、さらに左手が入口です。
奉安殿の宝物「八臂弁財天」「妙音弁財天」
奉安殿には、参拝客が見ることのできる2つの宝物が奉納されています。
1.八臂弁財天【神奈川県 重要文化財】
- 名称:八臂弁財天(はっぴべんざいてん)
- 形状:座像
- 素材/彩色:檜製/施彩色
- 像高:一尺九寸(およそ57.6cm)
八臂弁財天は、戦勝祈願のための弁財天の姿です。
弁財天というと通常は、琵琶を持っている美人というイメージですので、八臂つまり8本の腕に、それぞれ8つの武器(弓、矢、刀、矛、斧、長杵、鉄輪、羂索(けんさく。投げ縄のこと)を持っているのを見ると驚く方もいるかもしれません。
弁財天では、本家本元のインドではサラスヴァティという名前の女神様ですが、一説によれば4本の腕を持っているとも言われています。
江島神社の八臂弁財天像は、源頼朝によって奉納されたと伝わり、しかもそれは奥州藤原氏の弱体化を狙った調伏祈願のための奉納であったと、『吾妻鏡』には書かれています。
源頼朝による奥州藤原氏の征伐は狙い通り成功し、その後八臂弁財天像は戦勝の女神として、数多くの武将の崇拝を向けられました。
2.妙音弁財天
- 名称:妙音弁財天(みょうおんべんざいてん)
- 形状:座像
- 素材/彩色:檜製/施彩色
- 像高:一尺九寸(およそ57.6cm)
妙音弁財天は、別名を裸弁財天とも仰います。日本三大弁財天の1つ。
制作者や由来は不明で、鎌倉時代中期以降のものと考えられています。
奉安殿の御朱印
奉安殿では御朱印の授与はしていませんが、奉安殿の御朱印としては上述、八臂弁財天に因んだ御朱印を授与されています。
左上に国指定重要文化財の文字が見え、中央に八臂弁財天の絵型が彫り込まれた朱印に八臂弁財天の墨書きが見えます。
- 御朱印の初穂料(値段):300円
- 奉安殿の御朱印の授与場所:辺津宮の御朱印授与所
江島神社でいただける御朱印の数は、この奉安殿を含めて結構あります。下記ページをご参考にしてください。
奉安殿のその他の宝物
奉安殿には、上記2体の弁財天像の他にも、いくつもの宝物が保管されています。
奉安殿で公開されている宝物
弁財天像 一面
830年(天長7年)、弘法大師が岩屋に参籠しご祈祷された折、護摩(火を焚いて行う修験祈祷)の灰を掴んで作ったと言われている弁財天像です。
裏側に弘法大師の手形がつけられています!
江島神社に保管されており、公開されていない宝物
以下は、江島神社が蔵している、公開されていない宝物の一覧です。
非公開ですので、奉安殿に安置されているかどうかは明らかではありませんが、参考までにご紹介します。
江島縁起絵巻 五巻
延寶年間(1673年~1681年)に、狩野派によって描かれた「金界天地金箔切砂子紙本」と呼ばれる本。
江の島の起りについて詳しく描かれています。
天地鳴動に伴って江の島が誕生したと言われる、江島縁起については、当サイトの「江島神社「辺津宮・茅の輪・むすびの樹」」にて詳しく解説していますので、あわせてご参照ください。
江島縁起 一巻
やはり江の島の起りについて書かれたものです。
巻末に、「1047年(永承2年)7月26日、延暦寺伝燈大法師位皇慶作/1531年(享禄4年)7月28日、肥後住人清鏡乗海筆」と書かれています。
「朱界紙本」という種類の本です。
得瑞島上宮縁起 一巻
「墨界紙本」という種類の本です。
さきほどから出てくる「界紙」というのは、「罫線が引いてある紙」という意味です。
さて、では「得瑞島」とは? この意味は江島神社の公式サイトにも記されていません。
「瑞」つまり「めでたい」ということなので、「おめでたい島を得た」ときの、「上宮」つまり江島神社の「縁起」である、と推測することができます。
制札 一枚
1590年(天正18年)に、太閤秀吉によって、江の島における乱暴狼藉を禁止した文書です。
「大鷹紙」という種類の紙に書かれています。
文覚上人扁額 一面
1182年(養和2年)、文覚上人が書いたと言われる、長方形の石彫の扁額です。
「金亀山」と書いてあります。
江島神社は一時期、神仏習合のため「金亀山与願寺(きんきざんよがんじ)」という名前となりましたが、その名称が正式に使われたのは江戸時代です。
しかし1182年、安徳天皇つまり源平合戦の時代に、既に江の島が「金亀山」と呼ばれていたことがわかります。
役行者像 一体
飛鳥時代の行者であった役小角の自作像であると言われています。
素材は楠製で、大きさ(像高)は一尺四寸(およそ42.4cm)。
江島大草子 二巻
詳細については公開されていません。
江島大明神勅額 一面
檜製、長方形の勅額です。
1275年(建治元年)9月23日に、後宇多天皇が、元寇を撃退した神徳への御礼として奉納したもの。
八方睨亀扁額 一面
1803年(享和3年)、酒井抱一(さかいほういつ。江戸時代の絵師)によって描かれたものです。
奥津宮の幣殿の天井にレプリカが公開されていますが、実物は非公開です。
大太刀 一口【神奈川県 重要文化財】
肥前国の刀剣名工、河内大掾(かわちだいじょう)藤原正広の手による太刀ひとふり。
奉安殿参拝の御利益は恋愛運アップだけじゃない!
江島神社の奉安殿は、恋愛運をアップさせる御利益を期待できると言われていますが、これは本当でしょうか。
奉安殿の中に安置されている八臂弁財天と妙音弁財天は、御利益が違います。
八臂弁財天は八本の腕にそれぞれ武器を持った、戦神、戦勝の神なのです。
実際に過去には、源頼朝をはじめとする有名武将が八臂弁財天を参拝し、重要な戦いで勝利をおさめています。
後宇多天皇が戦勝御礼の扁額を奉納した、小学校でも習う「元寇」もその1つです。
つまり恋愛運アップだけではなく、戦勝祈願、つまり現在の時代で言うところの受験やコンペなどの通過に御利益を期待するのが順当でしょう。
妙音弁財天のほうは、いかにも女性らしい姿で、女性のお色気、恋愛運を高めてくれそう。
また弁財天としては一般的な、芸術運、金運アップの御利益ももちろん期待できますよ!
金運アップのパワースポット!「銭洗白龍王」への参拝を忘れずに
奉安殿に参拝する折、金運をアップするパワースポット「銭洗白龍王」への参拝を忘れずに行うようにしましょう。
これは奉安殿の外ですので、拝観料はかかりません。
右側に見える建物が、江の島エスカーの降り口です。
そして、左側の池が銭洗白龍王になります。
写真に映っている小さな看板には、「この黄金浄水で心とお金を洗い清めお詣りいたしましょう」と書かれています。
現場には小さなザルが置かれていて、池の水でお金を洗えるようになっていますので、ぜひ手持ちのお金を洗って金運を得ましょう!
ザルでお金を洗うのは、鎌倉の銭洗い弁天と同様のシステムですので、混同されてしまうことがありますが、こちらは、江の島に伝わる龍神の御利益を祈願するものです。
銭洗い弁天はもちろん、弁天様の御利益ですので、同じではありません。
洗ったお金はどうしたらいいの? とっておく?
銭洗い弁天も同様ですが、銭洗白龍王で洗ったお金はどうしたらいいのかな? 使っていいのかな? と疑問に思う方は多いようです。
こうした、洗う系のパワースポットで洗ったお金は、使用することによってその後の金運をアップすると言われています。
ハンカチ等で軽く拭いた後は、お財布に収め、その後使ってしまいましょう。
⬆️龍神像のアップ(遊園地のお化け屋敷の横あたりにありそうな像)
以下にこの摩訶不思議な池の淵に看板が立てられていましたので、内容を載せておきます。
看板の内容
弁財天の神使「白龍王」は高さ3メートル、相模彫り師「鏡 碩吉」氏の苦心の作であり、水源には徳力製の純金の小判が秘められています。(※注釈※ 上述、北海道出身の鏡碩吉(かがみけんきち)氏)
黄金水のご利益
古より、この黄金水のご利益として以下のような内容が伝えられています。
- 健康に良い
- 運が開ける
- 声が良くなる
- 美しくなる
江島神社は日本三大弁天の1つであり、関東におけるもっとも信仰心の篤い江島弁天の神使である白龍王です。
御玉よりほとばしる霊水を頂戴し、ご利益をうけられるようお祈りしましょう。
銭洗白龍王
この黄金浄水で心とお金を洗い清めお詣りいたしましょう。
恋愛運パワースポット・辺津宮の見どころはまだまだたくさん!
奉安殿は、江島神社の辺津宮の一角にある建物です。
辺津宮の見どころや恋愛運を高める参拝のコツはまだまだありますので、当サイトの「江島神社「辺津宮・茅の輪・むすびの樹」」をご覧ください。
江島神社は恋愛運、金運、そして仕事運にも効く、神奈川県ナンバーワン級のパワースポット。
ぜひ皆様でお越し下さいね!
江島神社の問い合わせ先
住所:藤沢市江の島2-3-8
TEL:0466-22-4020
江島神社へのアクセスは、当サイトの以下の記事をご覧下さい。