鶴岡八幡宮で最も重要な祭事が例大祭です。
こちらのページでは、特に、9月15日の例大祭後に行われる神幸祭と、9月16日の流鏑馬神事について、見どころも合わせて詳しくご紹介します。
【2024年】鶴岡八幡宮「例大祭」の日程
鶴岡八幡宮の例大祭は毎年9月14日~9月16日の3日間と決まっています。
【参考】2023年(令和五年)度の例大祭の日程とスケジュール
(令和六年度のスケジュールは公式に情報が掲載され次第、素敵に更新予定💋)
開催日 | 開始時間 | 祭典名(催し物) |
9月14日(土) | 午前10時 | 献茶会 宗徧流神奈川支部(午後3時迄) |
午後6時 | 宵宮祭 | |
午後4時 | 合唱会 | |
午後7時 | 和太鼓演奏会 | |
終日 | 鎌倉囃子 | |
9月15日(日) | 午前10時 | 例大祭 |
午前10時 | 献茶会 池田宗房社中(午後3時迄) | |
午後1時 | 神幸祭 | |
午後6時 | 日本舞踊 | |
終日 | 献華会 永野貫玉社中/鎌倉国際華道協会 | |
終日 | 鎌倉囃子 今泉地区 | |
午前10時 | 献茶会 裏千家淡交会鎌倉支部(午後3時迄) | |
9月16日(月) | 午後1時 | 流鏑馬神事 |
午後4時 | 焼亡の舞 土肥会 | |
午後5時 | 鈴虫放生祭 | |
終日 | 鎌倉囃子 永野貫玉社中/鎌倉国際華道協会 | |
終日 | 献華会 山崎地区 |
【ピヨ🐣コメント】
※令和5年度例大祭は恒例の流鏑馬神事が中止だった。
各日に執り行われる主な行事
9月14日
4時30分:浜降式(はまおりしき)
例大祭に向け、由比ヶ浜で禊(みそぎ)を行います。
白装束に身を包んだ宮司を始めとする神職が、祝詞を奏上し、お祓いを受け、ふんどし姿で海に入ります。
その後、浄めの印として海藻を持ち帰り、社殿前に掲げます。
4時30分ころから注連縄などの準備が行われ、5時頃からお祓いなどが始まります。
朝早くて見学できないという方も、鶴岡八幡宮の鳥居や社頭などで、供えられた海藻を探してみてはいかがでしょうか。
18時:宵宮祭(よいみやさい)
例大祭の前夜祭にあたります。
神職たちが社務所から提灯の灯りと共に大石段を上がり、本宮の本殿にて、明日の例大祭の実施をご祭神に報告します。
それが終わると、また石段を下り、若宮で拝礼します。
中に入って見学することはできませんが、行き来する神職たちの姿を見るだけでも、静かで神聖な、張りつめた空気を感じることができます。
その後の境内では、和太鼓や鎌倉囃子の演奏や献茶会が催されます。
いよいよ祭りの機運が盛り上がってきました!
9月15日
10時:例大祭(れいたいさい)
社務所を出発した神職、巫女、八乙女(やおとめ)らの行列が一度石段を上って本宮に向かいます。
本宮での儀式の後は舞殿に集い、大勢の参列者と共に、厳かに祭事が行われます。
神前には、翌日の放生祭で境内に放される鈴虫がお供えされます。
可愛らしい八乙女たちによる八乙女舞の奉仕もあります。
13時:神幸祭(しんこうさい)
ご祭神の御霊をお乗せした3基の神輿が、本宮から若宮大路の二ノ鳥居まで渡御(とぎょ)します。
神輿と共に、神職の他、提灯や太鼓、弓、旗などを持った人々からなる大行列が練り歩いて祭りを盛り上げます。
渡御が始まるのは、通常13時30分頃です。
9月16日
13時:流鏑馬神事(やぶさめしんじ)
狩装束を身に着けた射手が、馬を走らせながら的をめがけて弓を射る神事です。
初めと終わりに舞殿で儀式が行われ、流鏑馬馬場に馬が登場するのは14時頃、すべて終了するのは15時すぎ頃となります。
17時:鈴虫放生祭(すずむしほうじょうさい)
例大祭でお供えしていた鈴虫を、神域の自然の中に放す儀式です。
舞殿での儀式では、雅楽や神楽舞を鑑賞することができます。
その後、柳原神池の周辺に鈴虫を放しますが、一般の参列者がついて行くことはできません。
例大祭において混雑する場所
- 三ノ鳥居および、二ノ鳥居交差点を中心とした周辺道路一帯
以下、鶴岡八幡宮公式サイトでもアナウンスされているもの。
毎年9月15日の神幸祭当日は境内から神輿行列が出御し、段葛東西の県道を巡行する。
この行列を一目見ようと見物客が群集し、三ノ鳥居および、二ノ鳥居交差点を中心とした混雑が予想される。
🐣混雑予想時間
9月15日の13:00~15:00
【ピヨ🐣コメント】
天候により神輿行列が境外へ出ないこともあるので、雨天・荒天の際には下記、鶴岡八幡宮の公式サイトを要チェック💘
例大祭の混雑状況と混雑を避ける方法
普段から多くの参拝客が訪れる鶴岡八幡宮ですが、例大祭期間中の9月14日から16日までは、いつにも増して雑踏極まる。
特にこの3日間が土日祝日と重なる場合や、流鏑馬神事が行われる16日の日中はかなりの人出が予想される。
特に三ノ鳥居前のT字路(交差点)は平時より渋滞箇所として知られており、神輿行列が通るとなると肩と肩がぶつかるほどの群衆で埋め尽くされることが予想される。
神事を見に行く場合は混雑を覚悟しなくてはいけませんが、少しでも混雑を避けるために公共交通機関を積極的に利用し、早めの到着を意識して行動する。
周辺にて警察官出動による交通規制が実施されると道路渋滞は必至💘
八幡宮周辺の駐車場では来場者の車両をすべて収容できるキャパはないので、やはり可能なかぎり、鉄道利用にて鎌倉駅から歩いてくるのが素敵に推奨され〜る💋
鶴岡八幡宮周辺の駐車場についての詳細は、当サイトの以下のページ↓でご紹介しています。
なお、鉄道利用にて鎌倉駅から歩く際にも八幡宮までの道中は混雑するので、特に小さくクソ生意気な鼻垂れKUSOガキ‥‥ではなく、将来有望な実にお利口な透明な鼻水を垂らした御坊ちゃま!! や、シニア(訳:お年寄り)と一緒に行く場合、迷子や身体への負担を考慮して、30分前行動を意識づけるなどの時間的に余裕をもった行動を伴う必要もある。鼻水は垂らしとんのか
【ピヨ🐣コメント】
交通規制中はバス停の位置が変更になる可能性もある。もしくは迂回ルートを運行する
9月15日に執行される「神幸祭」とは?
日時
9月15日13時から ※神輿渡御は13時30分頃から
場所
本宮にて儀式を行った後、石段下から二ノ鳥居にかけて神輿渡御
見学
本宮は立ち入り禁止、それ以外は自由
15日の例大祭の後に行われるのが神幸祭(しんこうさい)です。
ご祭神に氏子区域を見ていただくため、普段は本宮の廻廊にある神輿が黒い烏帽子に白装束の氏子たちによって担ぎ出され、若宮大路を通って二ノ鳥居を目指します。
二ノ鳥居下には、御旅所と呼ばれる特設の祭場が設けられ、渡御してきた神輿はそちらに一度安置されて、御旅所祭が行われます。
御旅所祭では行列に加わっていた八乙女による舞も奉仕され、これが終わると、神輿と行列は鶴岡八幡宮に帰っていきます。
神幸祭の見どころ
何となく見ているだけでも盛大で楽しい神輿渡御と行列ですが、観察してみると祭りがより面白くなるポイントをご紹介します。
当日はぜひ注目してみてください。
ながーい行列と個性的な装束!
神幸祭の見どころと言えば、数百メートルにも及ぶ大行列です。
鶴岡八幡宮三ノ鳥居から、神輿渡御の目的地となる二ノ鳥居までは550mほどですから、この区間を埋め尽くしてしまうほどの長さ、ということになります。
まずはこの行列を見ながら、色々な装束や持ち物を観察すると、面白い発見があるかもしれません。
例えば、男性陣が被る烏帽子も、実は色々な種類があるんですよ。
神輿を見分けてみる!
神幸祭では、もちろん主役となる神輿も見逃せません。
鶴岡八幡宮の本宮では、三柱の神をご祭神として祀っているので、神々の御霊を乗せる神輿は3基あり、いずれも神奈川県の有形民俗文化財に指定されています。
全部同じ神輿に見えますが、屋根についている飾りに注目すると、鳳凰、宝珠、菊の3種類があることがわかります。
鳳凰の神輿には応神天皇、宝珠の神輿には比売神、菊の神輿には神功皇后を、それぞれお乗せします。
ちなみに、鶴岡八幡宮の神輿渡御は、神輿を揺するなどの激しい動きはせず、静かに進むのが特徴です。
神幸祭の見学方法
神輿は13時30分頃に出発します。
鶴岡八幡宮の石段下から、若宮大路の二ノ鳥居までの間で待って入れば行列を見ることができます。
御旅所祭を見たい場合は、二ノ鳥居近くに、早めにスタンバイしてみてください。
八乙女舞は、この御旅所祭の他、神幸祭の前に行われる例大祭でも奉仕されます。
鶴岡八幡宮「流鏑馬神事」とは?
場所
鶴岡八幡宮流鏑馬馬場
日時
9月16日14時頃から15時すぎまで ※舞殿での神事は13時から
観覧料金
無料
場所取り
可能 ※シートなどでの場所取りは不可
前述の通り、鶴岡八幡宮の例大祭の始まりは、1187年(文政三年)8月15日に行われた放生会(ほうじょうえ)と、そこで催された流鏑馬(やぶさめ)でした。
流鏑馬は平安時代に宮廷行事として行われ、鎌倉時代には兵法の修練のため、武士の間で広がりました。
戦国時代には一度廃れますが、江戸時代に再興され、現在では主に神社の神事として受け継がれています。
その中でも特に盛大で有名なのが、鶴岡八幡宮の流鏑馬神事というわけです。
流鏑馬には3つの流派がありますが、鶴岡八幡宮の例大祭で見られるのは、鎌倉時代から伝わる「小笠原流」です。
流鏑馬神事の見どころ
それでは、鶴岡八幡宮の例大祭の中でも最も華やかな神事「流鏑馬神事」の見学が一層面白くなる、注目ポイントをご紹介します!
射手の装束
舞殿にて神事が行われ、射手(いて)に神器として弓矢が与えられると、いよいよ騎射が始まります。
主役となる3人の射手は、鎌倉時代の武士が狩猟の際に着た狩装束を身に着けます。
綾藺笠(あやいがさ)と呼ばれる帽子のようなものを被り、武士の装束としては一般的な直垂(ひたたれ)と呼ばれる上着を着て、腰には太刀を付け、長い弓を持っています。
この3人の射手の後には、江戸時代の軽装束をまとった射手が18名程度登場します。
射手の他にも、子どもから大人まで色々な役割の方が、それぞれ個性的な装束で参加しています。
馬場のセッティングにも注目!
普段は東西の鳥居を結ぶ単なる道に見える流鏑馬馬場も、この日は神事の舞台となります。
当日は全長254.54m(140間)の流鏑馬馬場に、埒(らち)という柵を設置して馬が駆け抜ける狭い道を作ります。
この埒は、的がある側が、ない方よりも高くなっています。
そして、馬場沿いに55cm四方ほどの大きさの的を3つ配します。
馬場の長さや的と的との間隔などは、鎌倉武士にも大きな影響を及ぼした陰陽道の数学にのっとって決まっています。
- スタート地点から一ノ的までの距離は36.36m(20間)
- 一ノ的から二ノ的までの距離は72.72m(40間)
- 二ノ的から三ノ的までの距離は78.18m(43間)
馬が登場すると、馬の大きさ、その馬が駆け抜けるはずの道の狭さ、的の小ささに驚いてしまいますよ!
流鏑馬本番は掛け声に注目!
馬を走らせている射手は、矢を用意する間に掛け声をかけることになっています。
「インヨー(イ)」
漢字にすると「陰陽」ですね。
前述の通り、鎌倉時代、武士の教えには陰陽道(おんみょうどう)が取り入れられていました。
小笠原流の祖、小笠原長清は鎌倉武士だったので、鶴岡八幡宮の例大祭で流鏑馬を披露している小笠原教場の教えも、陰陽道が軸になっているのです。
「陰陽」の掛け声は、宇宙、そして神と通じるためのものと考えられています。
さて、流鏑馬本番中には、もう1つ、注意して聞きたい音があります。
それは、矢が的を射貫いた時のパーンという音です。
これが聞こえれば、直接見えない位置にいても臨場感が味わえます!
よく見える位置に場所が取れなかった方もがっかりせずに、ぜひ耳をすまして聞いてみてください。
流鏑馬神事の観覧方法
流鏑馬神事では、13時から舞殿にて儀式があり、14時頃から馬が登場して「流鏑馬」が行われます。
一般の方向けの観覧場所はすべて無料で、早い者勝ちの立見席となっています。
見学する場合、的の近くかどうか、スタートに近いかゴールに近いかで見え方が違うので、こだわりがある方は9時頃から場所取りをすると良いでしょう。
9月16日が土日祝日に重なる時はもちろん、平日でも、昼前にはほぼいっぱいになってしまいます。
ただ、前に陣取っている人の後ろから覗いたり、隅の方から顔を出して見てみる程度で良ければ、午後になってからでも大丈夫です。
シートやイスなどで場所を取っておくことはできないので、朝から場所取りをするとなると長い時間屋外で待つことになります。
昼間はまだ暑い時期なので、どうぞ無理はしないようにしてください。
流鏑馬の前に行われる舞殿での儀式もぜひ見たいところですが、馬場で場所取りをしていると、見られないのが、少し残念ではありますね。
雨の場合、流鏑馬神事は開催する?
雨天時も基本的には開催しますが、あまりに大荒れの場合は中止になります。
過去には台風のため流鏑馬神事が中止になり、代わりに稽古のみの公開となったこともありました。
開催の可否の判断は鶴岡八幡宮が行うので、中止の心配がありそうな場合は、事前に問い合わせると良いでしょう。
鶴岡八幡宮「例大祭」屋台は出る?
お祭りの楽しみの一つ!‥‥といえば、なんといってもやっぱり屋台でしょう! そぅ思うのは君だや
例大祭期間中は境内に屋台が立ち並びます。
ただ、9月16日の流鏑馬神事の時は、境内を東西に横切る流鏑馬馬場が神事に使われるため、屋台も少なめになります。
例大祭期間中もお参りはできるの?
鶴岡八幡宮にとって、1年の中で最も大切な3日間、気になります。
例大祭期間中も本宮や若宮へのお参りは基本的に通常通りできますので、お神輿や流鏑馬を見たら、ぜひ、お参りもお忘れなく!
鶴岡八幡宮の拝観時間など拝観情報の詳細は、当サイトの以下のページ↓でご紹介しています。
ぜひ、あわせてチェックしてください!
鶴岡八幡宮「例大祭」の歴史・由来
1187年(文政三年)8月15日に放生会(ほうじょうえ)と流鏑馬が行われたことが鶴岡八幡宮の例大祭の起源とされ、以降途切れることなく現在まで続いています。
放生会とは、仏教の、殺生を禁じる教えに基づくもので、生き物を野山に放すことで、肉食や殺生を戒めたり、供養をしたり、あるいは徳を積んだりするために行う法会です。
鶴岡八幡宮の源平池は放生池として造られたもので、かつてはそこに魚を放して放生会を行っていました。
放生会の際、源頼朝が由比ヶ浜に1000羽の鶴を放したという言い伝えも残っています。
例大祭の元となった放生会は、旧暦8月15日に行われていましたが、現在では新暦9月15日となっています。
例大祭とは?
例大祭とは、祭神の神恩に感謝するための神事であり、どの神社にとっても最も重要な行事の一つ。
ほとんどの神社では、毎年、あるいは隔年などに決まった日で執り行う。
鶴岡八幡宮の例大祭とその前後の神事は、毎年9月14日から16日にかけて行われ、期間中の神事をまとめて例大祭と呼ぶこともあります。
15日午前に行われる例大祭では、神への奉納品を奉る献幣使(けんぺいし)と呼ばれる人を東京の神社本庁から迎え、神職、巫女、八乙女らが揃い、厳かに神事が行われます。
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