杉本寺は奈良時代に創建された寺院であり、鎌倉最古の歴史を持ちます。
別名で「苔寺」とも呼ばれ、実際に境内に行けば分かりますが、苔に覆われた禁足地帯となっている階段もあるほどです。
以下では、この謎めいた魅力あふれる杉本寺でいただける御朱印の種類・初穂料、授与時間、混雑状況についてご紹介しましょう。
杉本寺で御朱印をいただく際の注意点
杉本寺の御朱印授与場所は本堂内部の授与所になります。
本堂へ行くためには所定の拝観料金が必要になりますのでご注意ください。ウフ
杉本寺でいただいた御朱印一覧
通年頒布の御朱印
💋御詠歌の御朱印【坂東三十三観音霊場 第1番札所】
💋御本尊「十一面観音菩薩」の御朱印【坂東三十三観音霊場 第1番札所】
💋「大非殿」の御朱印【坂東三十三観音霊場 第1番札所】
💋南無大師の御朱印【弘法大師 相模21カ所霊場 第2番札所】
💋身代地蔵尊の御朱印【鎌倉24地蔵尊霊場 第4番札所】
💋尼将軍地蔵尊の御朱印【鎌倉24地蔵尊霊場 第6番札所】
💋御本尊「十一面観音菩薩」の御朱印【鎌倉三十三観音霊場 第1番札所】
💋毘沙門天の御朱印
期間限定頒布の御朱印
- 御本尊「十一面観音菩薩」の御朱印【坂東三十三観音霊場 第1番札所】※カラー紙の御朱印
項・一覧
通年頒布の御朱印
御詠歌の御朱印【坂東三十三観音霊場 第1番札所】
杉本寺の御詠歌
頼みある 標なりけり 杉本の 誓いは末の 世にも変わらじ
右上の文字 | 「坂東第一番」 | 右上の文字の意味 | 杉本寺は杉本観音や苔寺と古から呼ばれるように 鎌倉最古の歴史を有する寺院である。 坂東三十三観音霊場においてもそれを誇示するかのように 第1番札所に指定されている。 |
左上の印判の文字 | 「発願」 | 左上の印判の文字の意味 | 坂東三十三観音霊場の第1番札所であることから「発願」印を押すことにより、 坂東三十三の観音さまとのご縁を頂戴する霊場めぐりをスタートしたことになる。 その証たる印。おおむね1番札所で押印される。 逆に最終の札所では「満願」と書かれた満願印がいただける。(すべて巡拝した場合のみ) |
左下の印判の文字 | 「鎌倉最古仏地」 | 左下の印判の意味 | 杉本寺は734年(天平6年/奈良時代)の春に光明皇后の発願により、 僧の行基菩薩により建てられたお寺。 これは歴史上ではじめて鎌倉に建てられたお寺とされる。 ゆえに「鎌倉最古仏地」。 |
中央の印判(模様) | 十一面観音を示す梵字「キャ」が描かれている。 |
- お布施(値段):300円
- 授与場所:本堂内の授与所
御本尊「十一面観音菩薩」の御朱印【坂東三十三観音霊場 第1番札所】
坂東三十三観音霊場の御朱印帳にいただいたver.
通常の御朱印帳にいただいたver.
中央の墨書きの文字は「十一面大悲殿」と書かれています。「大悲殿」とは観世音菩薩(十一面観音)がいるお堂という意味です。
- お布施(値段):300円
- 授与場所:本堂内の授与所
「大非殿」の御朱印【坂東三十三観音霊場 第1番札所】
上記同様に「大非殿」とは、観世音菩薩(十一面観音)がいる尊いお堂という意味です。
ちなみに同じ鎌倉の長谷観音(長谷寺)にも像高約9.18mの日本最大級の木彫仏が奉安されていますが、長谷寺でも御朱印の墨書きに「十一面大悲殿」と書かれます。
- お布施(値段):300円
- 授与場所:本堂内の授与所
南無大師の御朱印【相模霊場 第2番札所】
南無とは絶大な信仰を意味する言葉であり、「弘法大師空海に帰依する」という意味合いを持ちます。
杉本寺は「相模二十一箇所霊場 第2番札所」の指定を受けることから弘法大師にちなんだ御朱印をいただけます。
相模二十一箇所霊場とは?
鎌倉市および藤沢市内に点在する弘法大師ゆかりの寺院を巡礼する霊場めぐりです。
お大師様といえば真言宗ですが、真言宗以外の寺院も指定を受けています。
なお、この御朱印は杉本寺では案内されていない御朱印であり、当霊場巡りをされている方であれば口頭でお伝えすることでお書きいただけます。
- お布施(値段):300円
- 授与場所:本堂内の授与所
身代地蔵尊の御朱印【鎌倉24地蔵尊霊場 第4番札所】
令和四年ver.
令和三年ver.
杉本寺に安置される身代地蔵尊に由来した御朱印です。
身代わり地蔵は本堂を向かい見て右脇の覆い屋根の中に安置される7躯のお地蔵さんの中に一番右側のお地蔵さんのことです。
どうもこの地蔵に関しての由緒は明確になっていないようですが、当寺の縁起にも登場する三浦氏や杉本氏に関連した由来をもっているようです。うきゃ
- お布施(値段):300円
- 授与場所:本堂内の授与所
尼将軍地蔵尊の御朱印【鎌倉24地蔵尊霊場 第6番札所】
令和四年ver.
令和三年ver.
「尼将軍地蔵」とは本堂内部に安置されるお地蔵さんことです。このお地蔵さんについても由緒が判然としないようですが、「尼将軍」という名前は「北条政子」のことだと思われます。
北条政子は夫・源頼朝卿が他界した後、わずか2歳で征夷大将軍で継位した藤原頼経を後見し、実質、鎌倉幕府の全権を掌握し世に「尼将軍」と呼ばれています。
だとすればこのお地蔵さんは北条政子に由来した地蔵尊になりまする。
- お布施(値段):300円
- 授与場所:本堂内の授与所
御本尊「十一面観音菩薩」の御朱印【鎌倉三十三観音霊場 第1番札所】
令和四年ver.
令和二年ver.
- お布施(値段):300円
- 授与場所:本堂内の授与所
杉本寺本堂に安置される十一面観音像は実は3躯あり、これらすべてが鎌倉三十三観音の対象として指定を受けています。
なお、これら3躯の十一面観音像は通常は厨子に収められており、ご尊顔を拝することはできないものです。
参拝した際に正面に見える十一面観音像は本尊の御前立ちの尊像であり、寺伝によれば源頼朝卿が運慶に作らせて寄進した尊像だと云われます。
上掲写真、右上の「鎌倉観世音 第一番」の刻印がまさにそれを示すものであり、杉本寺は鎌倉三十三観音の第1番札所の指定を受けています。
鎌倉三十三観音霊場とは?
鎌倉中の三十三観音を巡りながら、集印する霊場巡拝です。
西国三十三観音霊場もあるように「33」とは、衆生救済の際、33もの顔を操るとされる観音信仰に基づいてこの数字が決められています。
まず最初、12世紀に西国三十三所が成立し、少し遅れる形式で13世紀に坂東三十三所が成立しています。
- 鎌倉三十三観音の概要は(コチラ)※鎌倉市観光協会
毘沙門天の御朱印
杉本寺の毘沙門天像は本堂の右脇に奉安されています。
「大蔵」とは杉本寺の山号である「大蔵山」を意味しています。つまり杉本寺境内に奉安される毘沙門天という解釈でしょうか。
古来、「開運厄除け」のご利益で知られており、それを示すように御朱印にも右上に「開運厄除」の印判が見えます。
- お布施(値段):300円
- 授与場所:本堂内の授与所
納経軸(掛け軸)の御朱印
杉本寺は以下の霊場の指定を受けてるいることから、その霊場にちなんだ掛け軸(納経軸)の御朱印をいただけます。
- 鎌倉三十三観音霊場
- 鎌倉24地蔵尊霊場
掛け軸は各霊場の公式サイトや通販、市販でも購入できます。デザインは統一していませんので、好みのデザインのものを入手なさってください。
納経軸(掛け軸)の御朱印のお布施(値段)
- 500円
巡礼用白衣の御朱印
白衣にも納経軸同様に御詠歌の御朱印がいただけます。
白衣も各霊場の公式サイトや通販、市販でも購入できます。白衣は御詠歌が記載されているだけで、平仮名・漢字の字体が異なるなどの違いだけです。
自分の好みのものを購入なさってください。
なお、白衣を選ぶときは自らがこれから巡礼する霊場の数に応じたものを購入なさってください。鎌倉三十三を巡られるのであれば楽天市場やアマゾンなどの通販形式で購入するか、手にとって選ぶのであれば1番札所の杉本観音(杉本寺)へ行けば数種類、置かれており、色々と教えていただけます。
巡礼用白衣の御朱印の値段(初穂料)
- 300円
杉本寺の期間限定御朱印(数量限定頒布)
御本尊「十一面観音菩薩」の御朱印【坂東三十三観音霊場 第1番札所】※カラー紙の御朱印
令和四年ver.
令和二年ver.
この御朱印は上述、御本尊「十一面観音菩薩」の御朱印のカラーversionの御朱印になります。
背景に写り込んでいる景色は杉本寺を象徴するコケの階段です。杉本寺はこの階段を主として境内にはコケで覆われている箇所が多くこれが別名で「苔寺」とも呼ばれている所以でしょう。
杉本寺にはこれまでこのようなカラーのタイプの御朱印はありませんでしたが、コロナ禍で御朱印をお書き出来なかったことやコロナの収束を祈念してこのようなカラータイプの御朱印を頒布されたとのこと。
そのことを証明するかの如く、仏尊名の右上に「病魔退散」左上に「厄災消滅」と書かれています。
ちなみに右端に書かれている文字が少し読みづらいのですが、これは「変体仮名」と呼ばれる書き方で「かまくら」と書かれています。
宝戒寺でも似たような御朱印を頒布されている!
付近に位置する宝戒寺でも似たようなカラーの御朱印を授与されていますが、杉本寺と宝戒寺とは姉妹寺であることから、どうも両寺の合同企画として実施されたようです。
- お布施(値段):400円
- 授与場所:本堂内の授与所
- 頒布枚数あり:なくなり次第終了(在庫はまだそれなりにあるとのこと)
カラーの御朱印はコロナが収束すれば頒布終了?
上記、カラーの御朱印は在庫がなくなり次第、頒布終了のようです。(2021年3月現在もうあまり在庫がないとのこと)
姉妹寺の宝戒寺の方ではコロナが収束された後も継続して頒布される方向で話を進めているとのことですが、杉本寺の方での対処は未定とのことです。
杉本寺の御朱印の授与場所(地図)
- 本堂内部の授与所
⬆️拝観受付から本堂までは約150mぐらい。途中の苔の階段が通れないから直進不可。迂回して200mぐらい。
冒頭でも述べたように、宝戒寺では本堂へ参拝するために拝観受付へ立ち寄り、拝観料金を納める必要があります。
本堂内部は写真撮影禁止
本堂内部は写真撮影が禁止されていますのでご注意ください。これに伴い、本堂内部の写真掲載は除外しています。
御朱印のもらい方
杉本寺の本堂は土足でそのまま上がれるので足がクサい方はバレずに済むので、これでひとまずは安心でしょう!胸をなでおろしましょう。…ホっ ..あっ!足クサぃのバレてしもた”汗
⬆️上掲写真をご覧になれば分かるように土足でそのまま上がれる
本堂内部へ入ったら、御本尊「十一面観音」の前の賽銭箱へ賽銭を投入し、手を合わせて御祈念申し上げます。
そして、堂内右脇にある授与場所へ行って御朱印帳を手渡します。
なお、御朱印帳が無ければ杉本寺でも数種類の御朱印帳を取り扱っておられます。
御朱印の授与時間(営業時間)
平日
- 開門/ 9 : 00
- 閉門/ 15: 00(14:45受付終了)
土日祝
- 開門/ 9 : 00
- 閉門/ 16 : 00(15:45受付終了)
※現在はコロナ禍においては感染防止ため変更の可能性あり。詳細は杉本寺の公式サイトをご覧ください。
拝観料金
- 大人(高校生以上)300円
- 中学生200円
- 小学生100円
杉本寺の混雑具合
杉本寺の御朱印授与場所は空いています。
御朱印スタッフはすでに10回以上、同寺へ訪れていますが、平日・土日祝日問わず、毎度、空いています。
紅葉シーズンでも‥‥空いていました。
待ち時間はなく、御朱印を2種類ほどお書きいただいて約8分くらいです。
が!、団体客などが来て御朱印を一斉に拝受すると、書き手の方が1人しかいないため、たちまちのうちに待ち時間が発生します。
杉本寺の場所と交通アクセス(最寄駅など)
最寄駅
・JR横須賀線「鎌倉駅」
鎌倉駅から徒歩でも充分行ける!
JR横須賀線「鎌倉駅」東口より徒歩25分
鎌倉駅からバスを利用する場合
鎌倉駅発 京急バス 4番のりば 「杉本観音」下車 徒歩1分
車での交通アクセス
・横浜横須賀道路「朝比奈インター」から10分
※杉本寺に専用駐車場はありません。近隣のコインパーキングなどへ駐車してください。
杉本寺の駐車場
以下に杉本寺周辺の駐車場を掲載しておきまする。
杉本寺付近の駐車場一覧
【豆知識】御朱印の歴史や由来
寺社をめぐって御朱印を集めるのがブームとなっていますが、あなたは御朱印についてどれくらいご存知でしょうか。
以下のページ↓では、御朱印の歴史や呼び方、御朱印をいただく時のマナーなどについて詳しくまとめていますので、これから御朱印集めをされる方は、ぜひ!ご一読ください。
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